リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに連動して、あなたのサービスや商品をピンポイントでアピールできる強力なツールです。
しかし、その魅力を最大限に発揮させるためには、「NGキーワード」の理解が欠かせません。
NGキーワードとは、広告が表示されないように設定するキーワードのことで、これをうまく活用しないと、予算を無駄にしてしまう可能性があります。
この記事では、リスティング広告のNGキーワードに焦点を当て、その具体例と効果的な広告を展開するコツをご紹介します。
リスティング広告とは?
リスティング広告は、インターネット上での広告配信システムの一つ。
検索エンジンの検索結果に表示されるテキスト広告のことです。
主な検索エンジンであるGoogleやYahoo!では、ユーザーが入力した検索クエリ(キーワード)に基づいて、関連する広告が自動的に配信されます。
リスティング広告は、ターゲットとなるユーザーにダイレクトにアプローチできるため、コストパフォーマンスが高いのも人気の理由。
このシステムを利用して、多くのウェブサイトや企業は、自社サイトへの集客を図っています。
リスティングNGとは
リスティングNGとは、出稿が禁止されているキーワードやプログラムのこと。
たとえば代表的なアフィリエイトサイト「A8net」では、案件ごとに細かく「リスティングNG」や「NGキーワード」などが、広告主によって決められています。
また、リスティング広告におけるNGキーワード(除外キーワード)の設定は、広告予算を効果的に使う上で、非常に重要な要素となります。
NGキーワードを適切に設定しないと、次のような問題が発生する可能性があるため注意が必要です。
無関係な検索クエリに広告が表示される | 予算を無駄に消費し、ROI(投資対効果)を低下させる可能性があります。 |
コンバージョン率の低下 | 関連性の低いキーワードで広告が表示されると、クリックは得られてもコンバージョンに結びつかない可能性が高まります。 |
品質スコアの低下 | Google広告では、キーワードと広告、ランディングページの関連性が評価され、品質スコアとして反映されます。 関連性の低いキーワードで広告がクリックされると、品質スコアが低下し、クリック単価(CPC)が上昇する可能性があります。 |
リスティング広告を運用するときは、これらに注意し、正しい方法で広告を配信しましょう。
リスティングNGキーワードを使用してはいけない理由とその影響
自由に広告を出稿できてしまい誤解を招く情報が広がってしまえば、消費者が誤った購買判断をしてしまうかもしれません。
これは、消費者にとって不利益をもたらすばかりか、広告を出稿した企業の信頼性を低下させる結果になります。
そのため、広告主やアフィリエイトプラットフォームでは、
- ブランドのイメージ保護
- 不適切な情報の拡散防止
- ユーザー体験の向上
など、様々な理由に基づき、リスティング広告を出稿する際のルールを厳しく設定。
リスティングNGの違反が発覚した場合、
- 広告経由で得られた報酬が無効
- 提携解除
など、厳しく対処されるため注意が必要です。
細心の注意を払い広告を運用しましょう。
リスティングNGの具体例4つ
NGキーワード
指定されているNGキーワードがある場合、それらのキーワードで広告を出稿することはできません。
必ずラットフォームが提供するNGキーワードリストを確認し、広告を作成しましょう。
会社名・商標名の使用はNG
他社の会社名や商標名をキーワードとして使用することは許可されていません。
これは、ブランドの権利を侵害する可能性があるためです。
リスティング広告でアフィリエイトを行う場合、商標(商品名やサービス名、社名)は入札しないのがルール。
商標の判断に困った場合、固有名詞での出稿は避けましょう。
公式サイトと誤認させる表現はNG
「公式」といった言葉を使用して、ユーザーがそのサイトを公式なものと誤認する可能性のある表現も避ける必要があります。
また、商品やサービスの広告素材(例えば、バナー広告や動画などのプロモーションコンテンツ)が直接表示されるページへ誘導するような広告出稿はNGです。
複合キーワードでの出稿はNG
NGキーワードは、他のキーワードと組み合わせても、入札できません。
たとえば「▲▲▲」がNGキーワードとして指定されている場合、
- 「▲▲▲ 料金」
- 「▲▲▲ 口コミ」
などの複合もNGです。
NGキーワードに指定されているものは、除外キーワードとして設定しておきましょう。
リスティングNGキーワード以外の注意ポイント2つ
リスティング広告の運用においては、NGキーワードに気を付けることはもちろん重要ですが、それ以外にも注意するポイントがあります。
ここでは、特に注意を要する2つのポイントを解説いたします。
他社や異なる商品名の使用
他社の商品名やブランド名をキーワードとして設定するのはNG行為です。
リスティング広告は、キーワードに基づいて検索結果に表示される仕組み。
もし他社の商品名やブランド名をキーワード設定すると、検索しているユーザーに、あなたの商品が表示されてしまいます。
するとユーザーが他社の商品を検索している際にあなたの広告が表示され、ユーザーを誤認させる結果に。
また、こういった行為は企業の信頼性を低下させるためNGです。
広告プラットフォームや法律によっては禁止されている場合もあるため、細心の注意を払いましょう。
古い・異なる情報の掲載
リスティング広告のテキストやランディングページは、常に新しい情報を掲載しましょう。
古い情報や誤った情報を掲載することは、ユーザーの混乱を招き、企業の信頼性を損ないます。
例えば、過去のキャンペーン価格や終了したサービス内容を広告に掲載してしまうと、ユーザーは誤った認識を持ち、購買意欲を喪失する可能性があります。
また、誤情報に基づいて購入を決定したユーザーからのクレームも考えられますね。
広告配信を行う際は、情報の正確性を確認し、定期的な内容のチェックと更新を怠らないようにしましょう。
リスティングNGキーワードを使わない!上手な広告作成のコツ
NGキーワードを言い換える
リスティング広告では、商品名がNGキーワードに設定されてることがほとんど。
そのため訴求力の低下に悩んでしまう方は多いです。
商品名がNGキーワードの場合、商品名を商品ジャンルに言い換えるのがポイント。
たとえば「○○化粧水」がNGの場合は、スキンケアアイテムなどと言い換えることが可能です。
また、乾燥肌にアプローチできるアイテムなら、保湿などのキーワードも相性がいいでしょう。
このように、アイテムの特徴などに直目するとNGキーワードを回避しやすいですよ。
悩みに着目したキーワード
ユーザーが抱える悩みや課題に直接的にアプローチするキーワードを使用することで、感情に訴えかける広告を作成することができます。
例えば、ダイエット商品の広告で「痩せたい」という直訴的なキーワードではなく、「夏までに○○」といったキーワードが効果的。
ユーザーの悩みが解決したときの、イメージが浮かぶキーワードを選ぶと良いでしょう。
これにより、ユーザーの具体的なニーズとマッチし、広告がクリックされる可能性が高まります。
悩みに寄り添った言葉選びで、ユーザーとのコミュニケーションを強化しましょう。
悩みを解決するキーワード
ユーザーの悩みを解決するキーワードを用いることで、商品やサービスの価値を伝えることができます。
例えば、スキンケア商品の広告では、ユーザーが目指したい肌をイメージできるキーワードを使用すると、その商品に対して期待感を持ちます。
また、「3ヶ月」といった具体的な時間軸を示す表現も効果的です。
解決策を具体的に提示することで、ユーザーは安心感を感じ、商品やサービスに対して信頼を持つことができます。
リスティングNGキーワードを回避する3つの設定
Google広告では、除外キーワードを設定することができます。
除外キーワードの設定には、いくつかの種類があり、それぞれ異なる方法でキーワードを除外します。
マッチタイプ | 詳細 | 例 |
広範囲一致 | 除外キーワードに含まれる単語が検索クエリに含まれている場合、広告は表示されません。 | 除外キーワード「赤い靴」では、「赤いスニーカー」や「靴赤い」での広告表示を防ぎます。 |
フレーズ一致 | 除外キーワードがそのままのフレーズとして検索クエリに含まれている場合、広告は表示されません。 | 除外キーワード「”赤い靴”」では、「安い赤い靴」での広告表示を防ぎますが、「赤いと青い靴」では広告が表示されます。 |
完全一致 | 除外キーワードと検索クエリが完全に一致する場合のみ、広告は表示されません。 | 除外キーワード「[赤い靴]」では、「赤い靴」での広告表示のみを防ぎます。 |
このようにNGキーワードを設定することで、広告が表示されないように制御できるので、初めての方でも安心して広告運用ができますよ。
リスティングNGの除外キーワードの設定方法
Google広告にアクセスし、アカウントにログインします。
除外キーワードを設定したいキャンペーンまたは広告グループを選択します。
左側のメニューから「キーワード」セクションを選択します。
「検索キーワード」タブの下にある「除外キーワード」タブをクリックします。
「キーワードを追加」ボタンをクリックし、除外したいキーワードを入力します。
キャンペーンレベルまたは広告グループレベルで除外キーワードを設定することができます。
設定を保存します。
こちらはGoogle広告での除外キーワード設定方法。
除外キーワードの設定は、広告のパフォーマンスを向上させる重要なステップです。
適切なキーワードを除外することで、広告の効果を最大化し、ROIを向上させることができます。
Google広告のガイドラインと注意点!使用できない文言・記号とは?
リスティング広告を出稿するときは、広告主が指定しているNGキーワードへの配慮が必須。
そしてプラットフォームとして活用する、Google広告のルールやポリシーも確認しましょう。
Google広告(旧Google AdWords)には、広告コンテンツに関する厳格なポリシーがあり、使用できない文言や記号が定められています。
使用できない文言・表現に関するガイドライン
誤解を招く表現 | 「無料」や「保証」など、実際のオファーと異なる表現は使用できません。 |
過度な誇張 | 「最高」や「No.1」など、証明できない過度な誇張表現は避ける必要があります。 |
大文字の乱用 | 文字列や単語をすべて大文字で書くことは許可されていません(例:「SALE」ではなく「Sale」)。 |
不適切な言葉や表現 | 攻撃的、性的、差別的な言葉や表現は使用できません。 |
誹謗中傷的な言葉 | 特定の個人や団体を否定的に表現する言葉は使用できません。 |
広告作成時には、ユーザーが誤解を招かないクリアで正確な表現を用いることが必要です。
また、正確なスペルと文法の使用が求められ、広告内容はランディングページの内容と一致していなければなりません。
これらのポリシーは、ユーザーに対して透明性を保ち、信頼性を高めるために重要な要素となります。
適切な表現と情報の整合性を保つことで、広告のクリックとコンバージョンの質を向上させることができます。
こちらの記事ではGoogle広告の掲載基準について詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
使用できない記号に関するガイドライン
感嘆符の乱用 | タイトルに感嘆符を使用することはできません。 |
記号の乱用 | 記号を無意味に繰り返すことはできません(例:「$$$」) |
不要な句読点 | タイトルに不要な句読点を使用することはできません。 |
非標準的な記号や絵文字 | 一般的でない記号や絵文字の使用は許可されていません。 |
リスティング広告を運用する際は、広告主のNGワードはもちろん、Google広告でのポリシーを理解したうえで出稿しましょう。
まとめ
リスティング広告のNGキーワードについて、その具体例と避けるためのコツをご紹介しました。
リスティング広告は適切なキーワード選定や広告文の工夫、ランディングページの最適化などを行うことで、さらに広告の効果を高めることができ、ビジネスを拡大する強力な手段となります。
リスティング広告のNG行為を理解し、広告の表示を最適化することで、購買意欲や問い合わせ意欲の高いユーザーをウェブサイトに誘導しましょう。
リスティング広告はあなたのビジネスを大きくするツールとしてかかせないと感じることができるでしょう。