いまやWebマーケティングの代表的な存在ともいえるSEO対策。
SEO対策の最大のメリットは検索ページ(SERP)で上位表示され、安定した顧客獲得ができることです。
インターネット集客に欠かせないSEO対策ですが、予算や技術的な知識が必要など、デメリットもあります。
デメリットや注意点を理解せずにSEO対策をしてしまうと、時間や労力をかけたにも関わらず全く成果が出ないという事態になりかねません。
本記事では、SEO対策のメリットとデメリット、検索順位を上げる必要性・効果について解説します。
インターネットを使って集客したい方やWebマーケティングに取り組みたい方はぜひ参考にしてください。
SEO対策のメリットとは?【初心者向け】基礎知識とリスクを紹介
SEO対策を行いGoogleの検索上位に表示されると、集客数やコンバージョンの増加など様々な効果が期待できます。
ここでは、初心者の方向けにSEO対策の基礎知識や効果、Google検索での上位表示の重要性について解説いたします。
SEO対策の基礎知識
SEOとは「Search Engine Optimization」の頭文字をとったもので、検索エンジン最適化のこと。
検索ユーザーのニーズに応える有益な情報を提供して、検索エンジンから評価されやすいサイトを作ることをSEO対策と言います。
具体的には以下3つの対策を行い、検索エンジンからの評価を高めます。
- ユーザーのためになるコンテンツを追加するコンテンツSEO
- サイト内部の構造を整える内部対策
- サイト外部からSEO評価を高める外部対策
SEO対策の目的と効果
SEO対策によってページが検索上位に表示されると、サイトを閲覧してもらえる可能性が高まります。
ホームページへの集客数の増加や商品の認知度向上、コンバージョンの増加が期待できます。
例えば「シャンプーが欲しい」と思って、検索エンジンで「シャンプー おすすめ」「シャンプー 通販」と検索するとします。
検索上位のサイトがクリックされやすいため、検索上位に表示されれば自然とアクセスが増えます。
自然検索からサイトへの流入数を増やし、コンバージョンにつなげる施策としてSEO対策は欠かせません。
Google検索での重要性
検索エンジンにはGoogleをはじめ、Yahoo!やBingなどがあり、SEO対策をする上ではGoogle検索で上位に表示されることが重要です。
日本における検索エンジンのシェア率のおよそ8割をGoogleが占めているからです。
- Google…77.9%
- Yahoo!…12.86%
- Bing…7.96%
シェア率2位のYahoo!は、Googleの検索エンジンと連動するようなシステムを採用しているため、検索結果がほとんど同じになっています。
つまり、Google向けにSEO対策を行えば、自然とYahoo!のSEO対策もできるということです。
Googleのガイドラインに沿って施策を行うのがSEOの基本となっています。
SEO対策のメリット
インターネットの集客方法として、GoogleやYahoo!などからの自然検索をはじめ、ネット広告やSNSなどがあります。
自然検索からの流入は、特定のキーワードで検索したユーザーが自社サイトにたどり着くため、商品やサービスに関連したニーズを持った人が多いです。
そのため、顕在的なユーザーが集客できコンバージョンに繋げやすくなります。
ここでは、Google等の検索ページ(SERP)での上位表示が、Webサイトにもたらすメリットを2つ紹介します。
ウェブサイトの上位表示
SEO対策をすることでウェブサイトの上位表示が期待でき、そのジャンルに関心が高いユーザーを集客できます。
基本的に検索ページ(SERP)が高い方がクリックされやすく、サイトを閲覧してもらえる可能性も高まります。
Search Position 1 | 39.8% |
Search Position 2 | 18.7% |
Search Position 3 | 10.2% |
Search Position 4 | 7.4% |
Search Position 5 | 5.1% |
Search Position 6 | 4.5% |
Search Position 7 | 3.4% |
Search Position 8 | 2.6% |
Search Position 9 | 2.4% |
Search Position 10 | 2.2% |
こちらは検索結果での順位別クリック率。
表からわかるように、1位と10位ではかなり差があることが分かります。
また、検索結果から訪れたユーザーは検索エンジンでキーワードを検索してたどり着いているので、サイトのジャンルに関心があるユーザーです。
つまり、サービスや商品の購買意欲が高い見込み客を自然と呼び込めます。
サイトのジャンルに関心があるユーザーだけを集客できるのは、SEO対策のメリットです。
信頼性と評価の向上
SEO対策をして上位表示できれば、ウェブサイトの知名度・ブランドの価値を高められます。
例えば、自社商品やサービスに関連するキーワードで上位表示されると「〇〇といえばこの商品」と認知してもらいやすくなります。
認知されるということはユーザーにとって価値のあるものとして評価され、信頼を獲得できている証拠です。
また、一度ブランドとして価値を確立できると、信頼や安心が得られるので、自社商品・サービスのコンバージョンが増えます。
知名度・認知度が高まり外部リンクを獲得できれば、さらにSEOでより良い結果が期待できるでしょう。
SEOのデメリットと対策方法
SEO対策にはメリットだけでなくデメリットもあります。
デメリットを理解しておけば、SEO対策でよくある失敗やミスを回避できます。
SEO対策のデメリット4つと対策方法を紹介します。
時間と労力の投資
SEOはすぐに効果がでるものではなく、中・長期的な戦略が必要な集客方法です。
SEOで成果が出るまでには、最低3〜6ヶ月かかるのが一般的で、ジャンルやキーワードによっては1年以上かかる場合もあります。
また、高品質なコンテンツを継続的に作り続けることで、徐々に評価を高める方法がベーシック。
そのため、新規コンテンツの作成に加えて既存コンテンツの情報を最新の状態に更新・改善するなど、やるべき作業が多いです。
SEOの知識やスキルが社内にない場合、時間と労力がかかってしまいます。
即効性を求めた集客や広告費が潤沢にある場合、リスティング広告やSNS広告などの有料広告を使うのがおすすめ。
検索結果での上位表示はSEOよりも早く実現できます。
結果の不確実性
徹底的にSEO対策をしたからといって、必ず結果が出るとは限りません。
SEOは近年多くのビジネスに採用されているマーケティング手法で、多くの企業やサービスで対策をしています。
競合サイトも上位表示を目指してあらゆる対策を行っているため、どんなに良いコンテンツを作っても上位に表示されない場合もあるのです。
たとえ上位表示できたキーワードがあったとしても、順位は毎日変動しているため、その順位を維持できる保証はありません。
実際に、Googleが上位表示させるべきかを決める検索アルゴリズムのアップデート後には、検索順位が大幅に下がるケースも…。
競合調査やGoogleアルゴリズムの理解など、初心者が手探りですすめるのは、時間と労力を費やしてしまいます。
もし社内にSEO担当者が不在の場合は、プロに相談するのも一つです。
基礎知識から自社にあった対策方法まで、さまざまな相談をしながら社内にノウハウを蓄積していく方法がおすすめです。
予算の必要性
予算(コスト)をかけずに対策できるイメージが強いSEOですが、場合によっては多くの予算が必要になるケースもあります。
SEOは多岐にわたり専門知識が必要で、社内に知識やスキルがある人材がいなければ外部の専門家に依頼するのが一般的です。
また、キーワードを調査するツールや検索順位の変動をチェックするツールなど、SEO対策に欠かせないツールにもある程度の予算がかかります。
SEO対策に予算をかける上で、注意しなければいけないのが「費用対効果」です。
外注するなど予算をかければ、クオリティの高いサイトを作れますが、収益に繋げられなければ赤字が続いてしまいます。
そのため、予算をかけるだけの価値があるのかを慎重に考えなければいけません。
技術的な知識の必要性
SEOで成果を出し続けるには、技術的な専門知識が必要になります。
SEO対策では、ウェブサイトの構造やキーワードの選定、コンテンツ最適化など、技術的な知識が必須です。
予算に余裕がある場合は、SEO対策のプロにコンサルティングを受けながら、自社のSEOに関する知見を蓄積していくことも必要でしょう。
SEO対策しないとどうなる?上位表示の必要性
SEO対策をしないと、競合他社に比べてWebでの視認性が低下し、ビジネスチャンスを逃すことに…。
1ページ目(上位10位以内)に表示されない場合の影響はかなり大きく、ほとんどのユーザーは2ページ以降を閲覧しないため、大幅なトラフィックの損失につながります。
また、Googleや他の検索エンジンは、ユーザーが求める情報に最も合致していると判断された高品質なコンテンツを、検索結果の上位にランクイン。
そのため、自分が伝えたいことだけが書かれたコンテンツは、たとえ情報量が豊富でも、ユーザーの検索意図と乖離していると評価されがち。
その結果、検索順位が低迷し、ウェブサイトへの集客が期待通りに進まなくなります。
SEOを実施することで、検索結果の上位に位置するチャンスを高め、ウェブサイトへのトラフィックを増加させることができるんです。
とくに検索結果から訪れたユーザーは、検索エンジンでキーワードを検索してたどり着いているので、サイトのジャンルに関心があるユーザー。
つまり、サービスや商品の購買意欲が高い見込み客を自然と呼び込めます。
潜在的なユーザーや顧客があなたのウェブサイトを見つけられるように、SEOに注力することをおすすめします。
SEO対策の注意点
インターネット集客に欠かせないSEO対策ですが、施策を行う上で注意しなければいけないことがいくつかあります。
やみくもにSEO対策を進めてしまうと、時間や労力をかけても全く成果が出ないサイトになってしまいます。
できるだけ早くSEO対策で成果を出すためにも、ここで紹介する2つの注意点を頭に入れておきましょう。
ブラックハットSEOのリスク
ブラックハットSEOとは、Googleのガイドラインに違反する手法を用いて、不正に検索結果の順位を操作しようとする行為です。
短期的には効果を感じられる場合もありますが、長期的にはウェブサイトに重大な損害を与える可能性が高くNG。
キーワードの過剰な使用 | 記事内で必要以上に対象キーワードを繰り返し使用。 |
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コピーコンテンツ | 他サイトから無断複製したコンテンツを掲載。 |
自動生成コンテンツ | ユーザーに価値を提供することなく、検索エンジンのみを目的とした内容です。 |
外部リンクの購入 | 自然に獲得したものではない、質の低いリンクを大量に購入すること。 |
スパムコメント | 関連性のないウェブサイトに無関係なコメントやリンクを大量に投稿します。 |
検索エンジンの精度が低かった時はSEO対策の抜け穴が多く、その抜け穴を狙えば比較的簡単に上位表示できていました。
しかし、精度が高くなった現在では不正な方法で検索順位を上げようとするブラックハットSEOは、ランキングの低下やペナルティを受ける恐れがあります。
最新のSEO情報の把握
SEOや検索エンジンのアルゴリズムは常に進化し続けており、SEOに関する最新情報の収集は欠かせません。
最新のトレンドやアルゴリズム更新の情報を知らないと、対策が遅れてランキングが低下してしまう恐れがあるからです。
ランキングが低下すると、それだけでサイトの成果や売上に大きな影響を与えてしまいます。
SEO関連の情報を発信するサイトやブログも多いですが、その情報が必ずしも正しいわけではなく、憶測で発信している可能性もあります。
信憑性が高い最新情報を入手するなら、Google公式が発表している情報を確認しましょう。
SEO対策の重要な要素
ウェブサイトの特性や状況によって行うべきSEO対策の優先度は異なります。
しかし、どのウェブサイトにも共通して重要な要素・施策がいくつかあります。
ここでは、SEO対策の重要な要素を5つ紹介しますのでぜひ実践してみてください。
キーワードの選定と最適化
SEO対策で絶対に欠かせないのは、適切なキーワードを選定することです。
正しいキーワード選定をすればコンテンツの方向性が明確になり、ユーザーの検索意図にマッチしたコンテンツを作りやすいからです。
SEOのキーワード選定では、ユーザーの悩みや課題・知りたいことを考えて、そのテーマの軸となるキーワードを1つ決めます。
例えば、一人暮らし向けのおすすめ食材配達サービスについてのコンテンツを作りたい場合は「食材配達 一人暮らし」「食材配達 おすすめ」などがキーワードです。
キーワードが決まったら、そのキーワードをタイトルや見出し、本文に自然と組み込んでコンテンツを作りましょう。
なお、キーワードの不自然な使用や過剰な使用(キーワードの詰め込み)は、ユーザーにとって読みづらい文章になり、SEO評価が下がる恐れがあります。
読みやすい文章であることが前提で、自然とキーワードを組み込むのがポイントです。
こちらではSEOのキーワード選定のコツについて詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
コンテンツの質とユーザビリティ
SEO対策で最も重要なのがコンテンツの質です。
Googleはユーザーを第一に考えており、ユーザーの悩みや疑問を解決できるコンテンツを評価します。
Googleがサイトの品質を評価する際、品質評価の基準に「E-E-A-T」があります。
・Experience(経験)
・Expertise(専門性)
・Authoritativeness(権威性)
・Trustworthiness(信頼性)
の頭文字をとった言葉で、現在のSEOではこのE-E-A-Tが重要視されています。
匿名で作成されたコンテンツよりも、そのジャンルに詳しい専門家が実体験に基づいた網羅性の高いコンテンツの方が評価されやすいです。
ユーザーのためになる高品質なコンテンツを作成するためには、次のポイントを意識してください。
- 結論ファーストで文章を書く
- 最新で正しい情報を伝える
- 競合サイトにはないオリジナリティを加える
ユーザーの検索意図を満たさないコンテンツや競合サイトをコピーしたような低品質なコンテンツは、いくら量産してもSEO評価は高くなりません。
量よりも質を重視して、ユーザーの悩みや疑問を解決できる高品質なコンテンツを作りましょう。
サイトの構造と内部リンク
ウェブサイトがSEOで評価されるには、ユーザーだけでなくクローラーに正確な情報を提供する必要があります。
クローラーとはインターネット上のサイトを巡回し、検索順位を決定する要素を収集するロボットのこと。
クローラーはページに設置されているリンクを辿りながら、ページ情報を収集しています。
自サイト内で行き交う内部リンクを必要に応じて設置することで、クローラーが巡回しやすいサイトの構造になります。
また、内部リンクを設置する以外にも、クローラーがサイトを巡回しやすいように次のような対策を行いましょう。
- URLをできるだけシンプルにする
- XMLサイトマップを送信する
- パンくずリストを設置する
このようにクローラーの対策をしておけば、新規コンテンツもクローラーに見つけてもらいやすくなり、検索結果に表示されるまでの時間が短縮できます。
外部リンクの獲得とバックリンクの品質
SEOに強いサイトを作るには、外部リンクの獲得も重要です。
外部リンクとは、他のウェブサイトから受けるリンクのことで被リンクやバックリンクと呼ばれ、SEO外部対策と言われます。
他のウェブサイトからリンクを獲得することは、他のサイト運営者が有益なコンテンツだと判断している証拠で、Googleからの評価も上がりやすいです。
しかし、バックリンクの品質は重要で、不自然に獲得したリンクはスパム判定され、かえって逆効果になり得ます。
良質なバックリンクを獲得するには、他の運営者に共有したいと思われるような質の高いコンテンツを作成するのがポイント。
実体験やレビューなど、他のコンテンツにはないオリジナリティのある情報を提供して、自然な形で外部リンクを獲得しましょう。
モバイルフレンドリーなサイト設計
モバイルフレンドリーとは、スマホユーザーの利便性を重視する評価基準のことです。
モバイル(スマホ)に最適化されているサイトの評価を上げる仕様で、直接検索順位に関わってきます。
スマホやタブレット・PCなどで画面サイズが異なるため、ユーザーが使うデバイスによってサイトのデザインが自動で最適化されるデザインの実装が欠かせません。
Googleもレスポンシブ化を推奨しており、サイトのレスポンシブ化はユーザーの利便性向上だけでなく、間接的なSEO対策につながります。
WordPressでサイトを作成している場合は、レスポンシブ対応のテーマやプラグインを導入するだけで簡単にレスポンシブデザインを実装できます。
まとめ
今回は、SEO対策のメリットとデメリット、検索順位を上げる効果を紹介しました。
SEO対策を行いGoogleの検索上位に表示されると、集客力が高まり、自社サービスや商品の認知拡大や売上につなげることができます。
ただし、SEO対策は成果が出るまでに時間と労力がかかる手法で、専門的な知識も必要です。
ウェブサイトが検索エンジンに評価されるまで、最低3〜6ヶ月以上の期間がかかるのが一般的。
SEO対策は長期戦になることを頭に入れた上で、本記事で紹介した方法を実践してみてください。