2025年、税制改正で年収の壁は103万円から123万円に引き上げられた。
「これでパートがもっと働いてくれる」と期待した経営者は多かっただろう。しかし結果は違った。
野村総合研究所の調査(2025年12月)によると、有配偶パート女性の約60%が依然として就業調整を続けていた。
制度が変わっても、行動は変わらなかったのだ。
なぜか。
最大の要因は「情報の非対称性」にあった。
オフィスステーションの調査(2025年初頭)によると、政府の「年収の壁・支援強化パッケージ」について、「知っていて、意味を理解している」層はわずか6.6%に過ぎなかった。
マイナビの調査(2025年)でも、アルバイト就業者全体の36.7%が就業調整を実施していた。
3人に1人だ。
労働者は「働きたくない」のではなかった。
「損をしたくない」のだ。
税金の壁が123万円に上がっても、社会保険の加入義務が発生する「106万円の壁」は変わらなかった。
年収110万円や120万円で働くと、社会保険料が引かれて手取りが減る「働き損」が発生する。
制度が難解で、企業からの説明も不足していた。
だから「従来通り103万円・130万円以内」という安全地帯に留まり続けた。
2026年、この教訓を活かすべきだ。
制度改正を待っていても、パートの労働時間は増えない。
打開策は、パートに頼らない仕組みを作ること。
業務の自動化、ITによる効率化。
採用ではなく、仕組みで生産性を上げる発想への転換が必要だ。
→ 関連記事:[2026年版:年収の壁が変わっても人は増えなかった。パート依存経営の限界]
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