経営課題のヒント

業務効率化のメリットと落とし穴|始める前に知るべきこと

業務効率化の解決策を見出し、夕暮れのオフィスで書類が山積みされたデスクから笑顔でパソコン画面を指差す男性経営者。課題を乗り越え、成果を実感している様子。

「業務効率化に取り組みたいけど、本当に効果が出るのかわからない」と思っていませんか。

メリットは本物です。

ただし、進め方を間違えると逆に手間が増えます。

数字とあわせてお伝えします。

業務効率化のメリット、実際のところは

結論から言うと、効率化の最大のメリットは「営業に使える時間」が増えることです。

人手不足に悩む中小企業にとって、効率化は採用の代替手段になります。

毎月の事務作業を20時間削減できれば、その分だけ商談に回せます。

採用コストを使わずに、売上の土台を作ることができる。

メリット経営者への意味
作業時間の削減従業員1人あたりの生産性が上がる
人手不足の緩和採用しなくても回せる仕組みができる
ミスの減少後処理コストが下がる
情報の共有特定の人に依存しない体制になる

ツールを複数導入している企業では83.5%が「効率化が進んでいる」と実感しています。

未導入企業の実感度25.9%と比べると、その差は歴然です(ミイダス株式会社 実態調査)。

「ツールを入れたのに変わらない」が起きる理由

正直に言うと、業務効率化に取り組んだ企業の多くが、最初の1年で失速します。

相談で多いのが

「ツールを導入したけど、現場が使ってくれない」

「結局、以前のやり方と二重管理になっている」

という声です。

こういうこと、ありませんか?

  • クラウドの案件管理ツールを入れたが、実際の進捗はLINEで共有している
  • 経費精算のシステムを入れたが、紙の申請も並行している
  • 会議の議事録ツールを導入したが、誰も使わずフォルダが空のまま

共通しているのは、「やり方そのものを見直さずに、ツールだけを乗せた」ことです。

ある調査では、「システム導入が必要」と考えていた課題の約60%が、業務の整理だけで解決できたと報告されています(note「DXプロジェクト失敗の法則」)。

50名規模の製造業では、重複していた検査工程と形骸化した承認フローを廃止しただけで、作業時間を40%削減した事例もあります。

ツールは、整理された業務を速く回す道具です。

整理する前に入れると、非効率な業務がそのままデジタル空間に移るだけです。

数字で見る「失敗する企業」の共通点

多くの企業が見落としている落とし穴があります。

「何のために効率化するのか」

「成果が出ているのか」

を誰も把握していない状態です。

IPA「DX動向2025」によると、業務効率化に取り組んでいる日本企業の26.2%が「成果が出ているかわからない」と回答しています。

米国・ドイツが同5〜6%であることを考えると、日本企業の4社に1社が何も測らないまま動いている計算です。

中小企業白書(中小企業庁、2018年)では、業務見直しを阻む最大の要因として「業務に追われて時間が取れない(50.6%)」が挙げられています。結果として、経営者が現場に丸投げする形になりがちです。

経営者が積極的に関与したプロジェクトの成功率は85%。

無関心な経営者のもとでは8%にまで下がります(note「DXプロジェクト失敗の法則」)。

「ツールさえ買えば現場が何とかしてくれる」という期待は、数字が否定しています。

まとめ

業務効率化のメリットは本物です。

ただし、ツールを先に選ぶのではなく、まず「どこに無駄があるか」を可視化することが先決です。

そして、経営者自身が関わり続けることが、成否を分ける最大の要因です。

「どこから手をつければいいか整理したい」という段階でも構いません。

まずは話を聞いてみたい、という方も歓迎です。

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