求人レポート

求人倍率3.70倍。高卒採用に逃げても激戦だった

「高卒採用激戦区」を表現した、高校の進路指導室前の夕暮れの廊下の画像。青いTシャツの中小企業採用担当者3人が、スーツ姿の他社担当者の列と共に並び、笑顔で覗き込んだり、焦って資料を落としかけたり、冷静に分析したりしている。壁には多数の求人票が貼られている。1人の高校生をめぐる企業間の競争を視覚化

「大卒が採れないなら、高卒で」。

そう考える中小企業が増えています。

しかし、高卒採用の現場はすでに激戦区です。

2026年卒の大卒求人倍率は全体で1.66倍

前年の1.75倍から低下しました(リクルートワークス研究所 2025年)。

ここだけ見れば、採用市場は落ち着いたように見えます。

しかし規模別に分解すると、真逆の現実が浮かびます。

5,000人以上の大企業は「横ばい」なのに、300人未満の中小企業だけが「上昇」している(リクルートワークス研究所 2025年)。

大企業は採りたい人材を確保して採用活動を終える。

中小企業は枠が埋まらず、求人を出し続ける。

結果、中小の倍率だけが押し上げられる「空回り」の構造です。

この状況から、多くの中小企業が高校新卒者の採用へと舵を切っています。

ところが、その高卒市場も異常な過熱状態にありました。

2025年3月卒の高校新卒者の全国求人倍率は3.70倍(厚生労働省 2024年)。

前年を大幅に上回る過去最高水準です。

数字の内訳を見ると、構造がよくわかります。

企業からの求人数は前年比+4.8%増。

一方、就職を希望する高校生は-0.1%の微減(厚生労働省 2024年)。

少子化で若手のパイそのものが縮小しているところに、大卒市場で敗れた企業が一斉に流れ込んでいる。

1人の高校生を4社近くが奪い合う状態です。

「どこから採るか」を変えても、根本は解決しません。

若手の絶対数が減り続ける以上、採用に頼る経営には構造的な限界があります。

「採らずに回す方法」を考える段階に来ています。

→ 全体像はこちら [大卒も高卒も採れない。中小企業の「人頼み経営」が終わる日]

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