「せっかくツールを入れたのに、現場が全然使ってくれない」と困っていませんか。
この記事では、ツールが定着しない本当の理由と、中小企業が成果を出すために何から手をつけるべきかをお伝えします。
なぜ業務効率化ツールは「入れただけ」では変わらないのか
業務効率化ツールの導入が失敗する原因は、ツールの機能ではありません。
ITやAIツールの導入失敗の65%は「目的が不明確」であることが原因です(note分析記事・ITコンサルタント実態調査、2024年)。
「業務を楽にしたい」「ペーパーレスを進めたい」という抽象的な理由で導入しても、現場の社員には何が変わるのかが見えません。
| よくある状況 | 何が起きているか |
|---|---|
| 紙の申請書をPC入力に変えた | 「手書きで済んだのに、ログインして打ち直す手間が増えた」と感じる |
| チャットツールを導入した | メールと二重管理になり、どちらを見ればいいかわからない |
| 複数のクラウドツールを入れた | ツール間でデータを手作業で転記する作業が生まれる |
「このツールを使うと、自分の仕事がどう楽になるのか」。
これが見えなければ、半年で元の運用に戻ります。
ツールが定着しない、根本的な理由
正直に言うと、ツールを入れる前に業務の見直しをしていない会社がほとんどです。
相談で多いのが「いいツールを入れたのに使われない」という質問です。
でも話を聞くと、ツール以前の問題が見えてきます。
業務フローが人によってバラバラで、「誰がどう使うか」が決まっていないのです。
こういうこと、ありませんか?
- 請求書の処理手順が担当者ごとに違い、ツールの入力項目が合わない
- そもそも「この作業、なぜやっているのか」が誰もわからない業務がある
- 部署ごとに別々のツールを入れて、データが統一されていない
これらはツールを変えても解決しません。
先に業務フローを整理するしかありません。
「では何から手をつければいいか」と聞かれたら、私は「まず今の業務を書き出して、何に何時間かかっているかを計測してください」と答えています。
課題が数字で見えてから、ツールを選ぶ。
この順番が正しいのです。
業務効率化ツール乱立が招く「ツール疲れ」の実態
ツールを増やすほど、逆に管理コストが膨らんでいます。
BizteX株式会社の2024年調査によると、複数のクラウドツールを使う企業の86.9%が「ツール間のデータ連携に課題がある」と回答しています。
私が見た例でも、顧客情報をツールAからツールBにCSVで手作業コピーする作業が毎日発生し、かえって仕事が増えていました。
2025年の調査では、ツールの乱立を管理するために別のシステムを導入した企業が57%を超えています(PR TIMES、SaaS利用実態調査、2025年)。
ツールを管理するためのツールが必要になる。
これが「ツール疲れ」の正体です。
さらに、デジタルツールへの不満理由のトップは「機能不足」ではなく「使いこなせていないから」(56.7%)です(スマートプラットフォーム、2024年)。
つまり、ツール選びの前に「使いこなせる状態をつくること」が先です。
使われないツールに月額費用を払い続けるか、業務の棚卸しに投資するか。
私は後者をおすすめします。
まとめ
業務効率化ツールは、業務フローを先に整理してから導入するものです。
目的が不明確なまま入れると、現場の負担が増えて元に戻ります。
「何に何時間かかっているか」を把握してから、必要な機能を選ぶ。
この順番が成果を左右します。
まずは話を聞いてみたい、という方も歓迎です。
オンラインで60分、あなたの会社の状況をお聞かせください。
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