求人レポート

ハローワークの採用率11.6%。求人の9割は届いていない

夕暮れのモダンなオフィスで、青いTシャツを着た2人の女性が大型モニターのデータを分析している。左の女性は座り、タブレットを持ちながら思案げにモニターを見つめている。右の女性は立ち、モニターの「マッチング率 11.6% (過去最低)」と「就職件数 9.7万件 (過去最低)」というデータ、そして民間サービスとの比較グラフを指し示している。窓の外には都市の夜景が見える。非常に高精細でリアルな写真。

中小企業の採用活動で、いまだに頼りにされているハローワーク。

無料で使える公的機関として、特に地方の中小企業にとっては「採用のセーフティネット」だ。

しかし、その実態はどうか。

ハローワークに出された求人が実際に採用につながった割合、いわゆるマッチング率は11.6%にまで低下し、過去最低を記録した(厚生労働省 2025年)。

つまり、求人の約9割は「出しただけ」で終わっている

就職件数も過去最低。ハローワーク離れが止まらない

採用率だけではない。

ハローワークを通じた就職件数自体が、2024年に9.7万件と1963年の統計開始以降で過去最低を記録した(厚生労働省 2025年)。

求職者の行動が変わったのだ。

スマートフォンで求人検索エンジンを使い、転職サイトで条件を比較し、SNSで企業の評判を調べる。

ハローワークの窓口に足を運ぶという行動自体が、選択肢から外れている。

厚労省の雇用動向調査(2023年)によれば、新たに職に就いた人のうちハローワーク経由はわずか13.9%

この10年で10.5ポイント下がった。

最も多いのは民間サービスの41.9%で、縁故の22.6%にも及ばない。

ハローワークは「3番目のチャネル」になっている。

「無料だから」で選んでいないか

ハローワークを使う最大の理由は「無料」だ。

採用にかけられる予算が限られている中小企業にとって、コストゼロは魅力的に映る。

しかし、マッチング率11.6%という数字を「投資対効果」で見るとどうか。

求人票の作成にかかる時間、面接の調整、結局採れなかった場合のやり直し。

「無料」のはずが、見えないコストで人事担当者(多くの場合は社長自身)の時間を食い続けている。

採用チャネルを変える前に、考えるべきこと

「じゃあ転職サイトに切り替えよう」。

それも一つの手だが、本質はそこではない。

問題の根っこは、「人を外から連れてくる」という手段にしか目が向いていないことだ。

採用チャネルをいくら変えても、市場に人がいなければ結果は変わらない。

まず問うべきは、「この業務は本当に人を増やさないとできないのか?」だ。


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この記事の全体像: [経営課題の9割が「人材」。なのに対策が「採用」しかない会社は、なぜ同じ失敗を繰り返すのか]

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