経営課題のヒント

事務作業の効率化|中小企業の「小さな改善」事例

青いTシャツを着た男性が、整理されたオフィスのデスクで書類の束を前に微笑んでいるアイキャッチ画像。中小企業における事務作業の効率化と「小さな改善」への前向きな取り組みを表現している。

「事務作業を効率化したい。でも、システム導入の予算も時間もない」と思っていませんか。

この記事では、お金をかけずに今日から始められる改善の入口と、その先にある本当の目的をお伝えします。

事務作業の効率化、何から手をつければいいか

事務作業の効率化は、高額なシステムを入れることではありません。

まずは「やらなくていい作業を減らす」ことが出発点です。

以下の3段階で考えると整理しやすくなります。

段階内容コスト
1. 廃止誰も読んでいない報告書、不要な押印フローをやめる0円
2. 標準化手順をマニュアル化し、誰でも同じ結果を出せる状態にする0円
3. 自動化繰り返し作業をIT化する(メール定型文の単語登録、クラウド共有など)少額〜

多くの会社が「3の自動化」から入ろうとして失敗します。

廃止と標準化を飛ばしてシステムを入れると、無駄な作業がそのままデジタル上に再現されるだけです。

事務効率化の盲点は「小さな無駄」にある

正直に言うと、「事務効率化」を相談しに来る会社の多くは、ITツールの前段階で止まっています。

相談で多いのが「Excelでまとめているのに、結局紙でも管理している」というパターンです。

二重管理が当たり前になっていて、そこに気づいていない。

こういうこと、ありませんか?

  • ショートカットキーを使わず、毎回マウスで右クリックしてコピーしている
  • 毎回同じ内容のメールを手入力で書いている
  • 「最新版」がどのファイルかを探すのに毎回5分かかる

これらは一つひとつの損失が小さいので見過ごされます。

でも、1日30分の無駄が積み重なると、年間で120時間以上になります。

月給に換算すれば、決して小さくない金額です。

「そんな細かいことから?」と思うかもしれません。

でも、この細かい改善を全員でやり切ることで、はじめて「業務の手順を誰でも再現できる」という標準化の土台ができます。

「何から始めればいい?」と聞かれたら、私は「まずデスク周りの不要な書類を全部捨ててください」と答えています。探す時間をゼロにするのが、最初の一手です。

約9割の中小企業が抱える「属人化」という時限爆弾

事務代行サービス「あすみる」の実態調査(2024年)によると、中小企業の約90%が経理業務の属人化を認識しています。

事務作業の効率化を急ぐべき理由は、時短のためではありません。

「特定の社員が突然辞めたとき、会社が止まるかどうか」という問題です。

総務省・日本生産性本部の調査によれば、IT化を進めた企業の78.3%が業務時間を30%以上削減しています。

従業員1人あたりに換算すると、年間480時間の削減です。

しかしその前提として、業務が標準化されていることが必要です。

手順が個人の頭の中にしかない状態では、どんなツールを入れても使いこなせません。

採用も難しい今、「今いる人数で回る仕組み」を作ることが先です。

業務をマニュアル化すれば、パートや外部サービスに作業を切り出すこともできます。

採用に頼らず、今の人数で回す道がここにあります。

まとめ

事務作業の効率化は、高額なシステムではなく「廃止→標準化→自動化」の順番で進めることが基本です。属人化を解消し、誰でも同じ作業ができる状態を作ることが、人手不足の時代の経営防衛策になります。

まずは話を聞いてみたい、という方も歓迎です。

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