求人レポート

賃上げ企業61.9%の内訳。その6割は「防衛的賃上げ」という現実

「防衛的賃上げ」のグラフを見て驚く男性と、ITによる「生産性向上」の解決策をタブレットで示す女性。2025年度の中小企業における賃上げの実態と課題を表したオフィス風景のアイキャッチ画像

2025年度に賃上げを見込む企業は61.9%。帝国データバンク(2025年2月)の調査で、過去最高を記録した。

一見、前向きな数字に見える。しかし、内訳を見ると景色が変わる。

日本商工会議所の調査(2024年)によれば、賃上げを実施する企業の**60.3%**が「業績の改善がみられないが賃上げを実施する予定」と回答している。

つまり、利益が増えたから分配するのではない。「上げなければ人が辞める」「採用できない」という恐怖に突き動かされた賃上げだ。

これを「防衛的賃上げ」と呼ぶ。

防衛的賃上げの問題点は明確だ。

  • 賃上げ原資がないまま人件費だけが増える
  • 設備投資やDX投資を後回しにする
  • 結果、生産性は上がらず、また翌年も防衛的賃上げを迫られる

悪循環である。

さらに深刻なのは、小規模企業ほどこの罠にはまりやすいことだ。東京商工会議所・東京商工リサーチの調査(2024年10月)では、地方・小規模企業の4社に1社が最低賃金1,500円目標に「対応不可能」と回答している。

「賃上げした」と「賃上げできる体力がある」は、まったく別の話だ。

では、どうすればこの悪循環を断ち切れるのか。

答えは「人を増やさずに売上を増やす仕組み」を先に作ることだ。採用で人件費を増やす前に、ITで生産性を上げる。その順番を間違えると、防衛的賃上げの罠から抜け出せない。

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