求人レポート

最低賃金1,500円に中小企業の74%が「対応できない」。休廃業を検討する企業も2割に

夕暮れの地方都市にある中小企業のオフィスで、深刻な表情でPCモニターを見つめる経営者風の男性と、心配そうに男性の肩に手を置く女性。2人とも鮮やかな青いTシャツを着用。モニターには「最低賃金1,500円 中小企業の74%が「対応できない」 休廃業も2割」という見出しが表示されている。デスク上の書類には「日本商工会議所 調査結果」とあり、窓の外には「地方小規模企業」の看板が見える。シネマティックなライティングと被写界深度

政府は「2020年代中に最低賃金の全国平均1,500円」という目標を掲げている。

2025年度の最低賃金は1,121円(前年度比+66円、引き上げ率6.3%)となり、全都道府県で初めて1,000円を超えた(厚生労働省、2025年9月)。

この目標を達成するには、2025年度以降、毎年7.3%程度の引き上げが必要だ。

それに対して中小企業はどう答えているか。

「対応は困難(54.5%)」「対応は不可能(19.7%)」を合わせると74.2%が否定的な回答だ(日本商工会議所、2025年3月、3,958社回答)。

7.3%の引き上げに「対応可能」と答えた企業は、たったの1.0%にすぎない。

地方の小規模企業(従業員20人以下)では数字はさらに厳しく、「対応不可能」が4社に1社(25.1%)。

7.3%引き上げが実施された場合、休廃業を検討すると答えた企業は全体の15.9%、地方の小規模企業では20.1%、宿泊・飲食業では24.7%に達する。

最低賃金の引き上げは、経営者の意向に関係なく毎年発動される「強制賃上げ」だ。

2024年の改定で自社の従業員が最低賃金を下回り、やむを得ず賃上げした企業は44.3%にのぼる(日本商工会議所、2025年3月)。

地方ではこの割合が46.4%と、都市部(32.4%)を大きく上回る。

問題は賃上げそのものではない。

売上や生産性が上がらないまま、人件費だけが法律によって引き上げられる構造だ。

この「コストだけが上がる」状況に対抗するには、同じ人数でより多くの仕事をこなせる体制を整えるしかない。

業務の自動化、ホームページによる集客の効率化、AIを活用した生産性向上。

採用でコストを積み上げるのではなく、仕組みで生産性を上げることが、最低賃金引き上げ時代の現実的な突破口になる。

→ 賃上げ問題の全体像はこちら:[中小企業が賃上げできない5つの理由【2026年版】]

→ あわせて読む:[最低賃金1,500円時代、中小企業はどう生き残るか]

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