2026年1月、「人件費高騰」を原因とする倒産が前年同月比3.1倍に急増した(東京商工リサーチ、2026年2月発表)。
これは突発的な現象ではない。
2022年にわずか7件だった人件費高騰倒産は、2023年に59件、2024年に104件、2025年には152件と、3年間で22倍に膨らんでいる(東京商工リサーチ)。
そして2026年に入り、さらに加速の兆候を見せている。
何が起きているのか。
かつての人手不足倒産は「採用できなくて人が足りず、仕事が回らなくなる」という緩やかな衰退型が主流だった。
今起きているのは違う。
「従業員を引き留めるために無理な賃上げをした結果、数ヶ月で資金が尽きる」という急性型の倒産だ。
賃上げの翌年に経営が悪化する、というパターンが増えている。
春に賃上げを実施→秋の最低賃金改定でさらに人件費が増加→価格転嫁が追いつかず→資金ショート、という流れだ。
倒産企業の77%が従業員10人未満の小規模企業だ(帝国データバンク、2026年1月)。1人の退職でもダメージが大きく、1回の賃上げで体力を使い果たしやすい。
2025年、人手不足倒産全体に占める「人件費高騰」の構成比は38.3%に達し、「採用難」(34.0%)を初めて上回った。
倒産の原因が、「採用できない」から「賃上げできない」へと質的に変化している。
賃上げするかどうか以前に、「賃上げの原資を作る仕組みがあるか」が問われる時代になった。
採用を増やしてもコストが増えるだけだ。
生産性を上げる仕組みを先に作ることが、この問題の本質的な解決策になる。
→ 賃上げ問題の全体像はこちら:[中小企業が賃上げできない5つの理由【2026年版】]
→ あわせて読む:[2026年版:人件費高騰倒産152件。「賃上げ難」という新しい倒産パターン]
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