デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)とは
デジタル化・AI導入補助金2026は、中小企業・小規模事業者がITツールを導入するための費用を補助する国の制度です。
2025年まで「IT導入補助金」という名称でしたが、2026年より現在の名称に変わりました。
運営は中小企業デジタル化・AI導入支援事業事務局(TOPPAN株式会社)。
補助上限は最大450万円、補助率は原則1/2です。
申請受付は2026年3月30日から始まっており、複数回の締切が設けられています。
最初の締切は2026年5月12日(第1回)です(※要確認)。
補助率・補助上限の早見表
本記事は「通常枠」を対象に解説しています。
インボイス枠・セキュリティ対策推進枠は別途公募要領をご確認ください。
| 補助金申請額 | プロセス数 | 補助率 |
|---|---|---|
| 5万円〜150万円未満 | 1プロセス以上 | 1/2以内 |
| 150万円〜450万円以下 | 4プロセス以上 | 1/2以内 |
※「プロセス」とは、顧客対応・会計・人事給与など、ITツールが対応する業務の種類数です。
最低賃金近傍の事業者は補助率2/3に引き上げ可能
令和6年10月〜令和7年9月の間に、地域別最低賃金以上〜令和7年度改定後の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員の30%以上いる月が3か月以上ある場合、補助率が2/3以内に引き上げられます。
この補助金が向く会社・向かない会社
向く会社
- 事務局登録済みのクラウドツールを導入したい会社(会計・受発注・勤怠・CRM・在庫管理など)
- Google Workspaceを導入したい会社(登録ツールとして対応可能。補助率◎)
- SaaSを使いたいが、月額コストが気になっている会社(最大2年分の費用が補助対象)
- IT導入補助金2022〜2025をまだ使ったことがない会社(初回申請者は要件がシンプル)
向かない会社
- 独自開発・オーダーメイドのシステムが欲しい会社→ 対象外。事務局に登録されたITツールのみが対象です
- ホームページを作りたい会社→ 対象外。HP制作はITツール登録要件を満たしません
- IT導入補助金2025の通常枠または複数社連携IT導入枠を直近12か月以内に使った会社→ 申請不可期間中です
- 使いたいツールが事務局に登録されていない会社→ 登録外のツールは補助対象になりません
- 法人格のない任意団体(同窓会・PTA・サークルなど)→ 申請対象外
「うちのITツールは対象になる?」と思ったら、まず事業公式サイトのITツール検索で確認してください。登録されていないツールへの補助金は出ません。
対象になる経費・ならない経費
対象になる経費
| 経費区分 | 補助対象 | 注意点 |
|---|---|---|
| ソフトウェア購入費(SaaS) | 最大2年分の利用料 | 月額・年額サブスクが対象 |
| 機能拡張オプション(カテゴリー2) | 最大1年分 | ソフトウェアと紐づく拡張のみ |
| データ連携ツール(カテゴリー3) | 最大1年分 | — |
| セキュリティ機能(カテゴリー4) | 最大1年分 | — |
| 役務費(導入・設定・研修・保守) | 合計上限200万円 | カテゴリー5〜7。ソフトウェアと紐づくもののみ |
対象にならない経費
- 交通費・宿泊費
- 申請代行費(コンサルへの依頼費)
- リース・レンタル契約のITツール
- 中古品
- 交付決定前に購入・契約したITツール(これは見落としやすいです)
- 現金払い・分割払い・リボルビング払い(銀行振込またはクレジットカード1回払いのみ)
私たちのサービスで使えるか?正直に言う
| Explorer社のサービス | 相性 | 理由 |
|---|---|---|
| Google Workspace導入支援 | ◎ | GWSは登録ツールとして対応可能。年間ライセンス費用の最大2年分が補助対象 |
| DX支援(登録クラウドツール) | ◎ | 事務局登録済みのクラウドツールを使うDX支援なら対象になりえます |
| DX支援(業務アプリ独自開発) | × | 独自開発は事務局登録外のため対象外です |
| AI導入(独自開発) | × | 独自開発AIは対象外。事務局登録済みのAI機能搭載ツールであれば別途検討余地あり |
| HP制作 | × | ITツール登録要件を満たさないため対象外です |
GWSの導入に関しては、IT導入支援事業者(私たちが該当する可能性あり)経由での申請が必要です。「補助金が使えそうか確認したい」という段階でも、お気軽にご相談ください。
GWSで使った場合の活用例
Google Workspace導入支援でこの補助金を使う場合のイメージ:
- 対象:Gmail・ドライブ・スプレッドシート・Meet・Gemini(AI機能)などのGoogle Workspaceライセンス料
- 補助対象期間:最大2年分のライセンス料
- 補助額の例:月額1,000円/ユーザー × 10ユーザー × 24か月 = 24万円のうち、1/2の12万円が補助対象
ただし、Google WorkspaceはIT導入支援事業者を通じた申請が前提です。直接申請はできません。また、交付決定前に契約・支払いをすると補助金がゼロになるため、申請の順序は厳守してください。
DX支援・業務自動化・AI導入との組み合わせで、GWS導入とそれに伴う業務設計も同時に対応できます。
申請の流れとスケジュール
申請の流れ
- GビズIDプライムを取得する(発行に1週間程度かかるため先に動く)
- SECURITY ACTION宣言をする(★一つ星または★★二つ星。IPAのサイトで実施)
- IT導入支援事業者・ITツールを選定する(ITツールは事前に登録済みのものから選ぶ)
- 申請マイページの招待を受ける(支援事業者から招待される)
- 交付申請を提出する(事業計画・労働生産性の向上目標を記載)
- 交付決定を受けてからITツールを契約・支払いする(これが厳守事項)
- 実績報告を提出する(交付決定日から6ヶ月以内)
- 補助金が交付される
スケジュール(通常枠)
| 項目 | 日時 |
|---|---|
| 申請受付開始 | 2026年3月30日(月) |
| 第1回締切 | 2026年5月12日(火)17:00 ※要確認 |
| 実施期間 | 交付決定日〜6ヶ月間程度 |
| 詳細締切 | 公式HPに順次公表 |
※締切は複数回設けられています。「まだ時間がある」と思っていても、GビズIDプライムの取得だけで1週間以上かかる場合があります。動き出しは早めに。
2026年の重要変更点
IT導入補助金2022〜2025を過去に使った事業者への追加要件(必須):
- 150万円未満の申請:1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上引き上げる計画を策定し、従業員に表明すること
- 150万円以上の申請:上記に加えて、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上に維持すること
この要件を達成できなかった場合、補助金の返還を求められます。「とりあえず申請して後で考えよう」は通用しません。
補助金の前に考えるべきこと
「デジタル化・AI導入補助金でGoogle Workspaceが使える」と聞いて飛びつく前に、考えてほしいことが2つあります。
1. そのツール、本当に使いこなせますか?
GWSは導入するだけでは何も変わりません。「ツールを入れたが誰も使わなかった」という話は珍しくありません。ツールの導入ではなく、業務改善が目的のはずです。
2. 補助金ありきで考えていませんか?
正しい順番は「課題 → 手段 → 補助金」です。補助金のために必要のないツールを入れると、補助金以上のコストが将来かかることがあります。
もし「とりあえずGWSを補助金で入れたい」という状態なら、いったん立ち止まって、御社が本当に解決したい業務課題から考えることをお勧めします。
代替補助金の参考(目的別):
まとめ
- デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)は、事務局登録済みのITツール導入費用を最大450万円補助する制度です
- Google WorkspaceやSaaSツールとの相性が高く、最大2年分のライセンス料が対象になります
- 一方で、独自開発・HP制作・事務局未登録ツールは対象外です
- 過去に使ったことがある事業者には賃上げ必須要件が追加されており、達成できなければ返還を求められます
- 申請受付は2026年3月30日〜、1次締切は5月12日(※要確認)。GビズIDプライムの取得から逆算して動いてください
「うちの状況でこの補助金は使えるのか?」「GWSとDX支援を一緒に補助金で進められるか?」という疑問があれば、まず相談ベースで話しましょう。補助金の申請代行はしていませんが、判断の整理は一緒にできます。